レザーの小物入れ(レザートレイ)ってなんだか少しおしゃれな感じがしませんか?
しかも、たいした物を入れているわけじゃないのに、入れているものがちょっとだけ高級な物に見えてしまいます。
普段使う鍵やアクセサリー、デジタル小物機器など、散らばりそうな物を綺麗にまとめておくのに便利な小物入れ。実は簡単に作れてしまうんです!
縫わない、金具もつけないのでレザークラフトをやったことがなくても作れてしまいます。
「いや~100均のやつでべつにいいし」なんてことは言わずに、本物のレザーを使って、自分だけの小物入れを作っちゃいましょう!
用意するもの
この小物入れは、ヌメ革を使うので、ヌメ革と、それを切る道具が最低限必要です。
逆に、ヌメ革と革を切る道具だけあれば完成します。
用意するもの
用意するヌメ革のサイズですが、私が今回作ったものは、「タテ13cm ヨコ18.5cm」です。
私は小物入れに、メガネを置きたかったので、メガネが入るサイズを考慮し「これくらいでいいかな?」という感じで切り出しただけです。
ですのであなたが何を置きたいかによってサイズは変わりますし、言い方変えると、あなただけのものを作るので、サイズは自由です。お好きなサイズの革を用意しましょう。
ヌメ革(サドルレザー)について
私が今回使ったヌメ革は、栃木レザーのヌメ革です。栃木レザーでなくても、ヌメ革ならば何でもよいですが、革の厚さは、2㎜ほどの厚みがあった方が良いでしょう。そして、柔らかいより少し硬い革の方が作りやすいです。
上のリンクのものは、ほんの一例で紹介してますが、革は実際手にしないとよくわからないというのが正直なところです。
今回のように小物入れだけを作りたいならば、「切り革」を買うのがいいかもしれません。値段も革の質感も様々なので、色んな革を見てみるのが一番良いです。
本格的にレザークラフトをやりたい方は、「半裁(はんさい)(一頭分の革を背中から切り分けた革のこと)」を思い切って買うのもありです。
楽天などでも購入できます。
私はこちらのお店で半裁を購入したこともあります。半裁の画像を見ているだけでもなんだか私は癒されたりしてます。
革を購入する際には、種類も多く、悩んだりもしますが、「コレ!」というものが見つからない、よくわからない場合は、「栃木レザー」に絞って探してみましょう。オススメです。
革を切る道具について
革を切るには普通のハサミなどではうまく切れません。革を切る用の道具が必要となります。
レザークラフトでの定番は、革包丁や別たちです。
正直私は、どちらでも構わないかなと思います。
革包丁は切れ味が悪くなれば、研ぐ必要がでてきたりするのですが、別たちは替刃で対応できます。
別たちは値段も安く、研ぐ必要もないので手軽です。私は別たちを使っていますが、不便さを感じたことはありません。
カッターマット
カッターマットも必須です。革を切るときの下敷きや、革の反りを正すのに使ったりもします。
カッターマット以外にも、レザークラフトではビニ板を使う方も多いです。
準備ができたら、さっそく小物入れを作っていきましょう。
レザー小物入れの簡単な作り方
ここからは、レザー小物入れの超簡単な作り方を紹介します。
工程は、
順に解説していきます。
好きなサイズに革を切り出す
ヌメ革を好きなサイズに切り出します。私は「タテ13cm ヨコ18.5cm」で切り出しました。
裁ち線を引く際には、ボールペンなどでも構わないですが、丸ギリで裁ち線を引くこともできます。
レザークラフトを本格的にやっていこうと思う方は、丸ギリは必ず買っておきましょう。
革を水で濡らす
革を切り出したら、その革を水で濡らします。「えっ!?濡らしていいの?」と思う方もいるかもしれませんが、大丈夫です。
ヌメ革は、水に濡れて乾くと、硬くなる性質があるのでそれを利用するわけです。
私は、蛇口から水を出し、ざっと全体を湿らせる感じで濡らしました。結構雑に作業しています。
ハケなどを使ってもいいですし、濡らしたタオルなどで革に水分を含ませるように優しく拭いていくのも良いです。とにかく思い切って全体をまんべんなく濡らします。
形を整える
濡らした革の四隅を、つまむようにして、形を整えていきます。
四隅をすべて画像のようにつまみ、小物が入れれるよう形を整えていきます。
完成
縫わない、金具を付けないレザーの小物入れの完成です!
見た目を少し良くするには
ここまでは、細かい見た目については触れてきませんでしたが、ここで少しだけ触れておきます。
この小物入れ作成に必ずしも必要ではないと私は思うので、ここからは補足的なお話です。
へり落とし
革を切り出した後、「へり落とし」という道具を使い、革の角をそぎ落として、丸みを出す作業です。
見た目はもちろん変わるのですが、正直好みの問題かなと思います。今回私はへり落としを使いましたが、使わなくても全く問題ないかなとも思います。
へり落としにもいくつかサイズがあり、革の柔らかさや、厚みによって使い分ける必要があるので、道具を買う際には、作る作品に合わせての購入が必要となってきます。
コバ磨き
コバとは、革の切り口のことです。
コバ磨きは、トコノールなどの仕上剤を使い、けばだちを抑え、綺麗に整える作業です。
この作業は、レザークラフトにとって、ほぼ必須です。
今回の作品だけを作りたい方は、わざわざトコノールなどの仕上剤を買うのはもったいないかなと思います。
しかし、これからも作品をいくつも作っていくならば、仕上剤を購入し、コバ磨きを行いましょう。
見た目が全然変わってきます。
コバに綿棒で仕上剤をつけ、布でコバをよくこすって磨き、つやを出していきます。
コバを磨く際に、ウエスなどの布でも十分ですが、私は帆布の方が使いやすく仕上がりも良いと感じています。
コバ磨きは作品の見た目に大きな影響を及ばす作業になります。
そしてコバ仕上げは、人によってやり方が違ったりもします。道具などもいくつもありますが、基本をまずは覚え、それから自分なりのベターな方法を見つけるのが良いでしょう。
また、トコノールなどの仕上剤は、革の裏側のざらざらした床面(とこめん)を磨く際にも使用します。床面を磨く際には、布やガラス板などを使ったりします。
フチ捻(ねん)を活用すると引き締まる
フチ捻(ねん)という道具があります。
基本的な使い方は、フチ捻をアルコールランプで熱して、熱したフチ捻の溝をヘリに押し当てて使います。
フチ捻は、熱でコバを整えるとともに、補強するための道具です。熱を加えると、革の繊維が収縮し、少し固くなって丈夫になるという仕組みです。
またフチ捻を当てると、アイロンのような作用でコバの形が整い、少し内側に線状の跡が付きます。この線はコバの見栄えを引き締めるため、「化粧捻」などと呼ばれたりしています。
フチ捻を使わなくても作品は出来上がりますが、興味があれば使ってみても良いでしょう。
私はまだうまく使いこなせていませんが、見た目は間違いなく引き締まります。
最後に
レザーで小物入れを簡単につくる方法を紹介しました。
縫いもせず、金具を付けなくても、おしゃれな小物入れが出来上がります。
ここで紹介した作り方は一例です。水を使い、革の形を変えることができると分かったので、あなたにも「こんな形にしたらどうだろう?」と、自分だけのものを作る楽しさが生まれてくるはずです。
作られたものを買うのも良いですが、自分でも簡単に作れるおしゃれなレザーアイテムは数多くあるので是非挑戦してみましょう。
作品の見た目をより良くするためには、いくつか道具を買い揃えなくてはいけません。本格的にレザークラフトを始めたい方は少しずつ必要に応じて買い揃えていきましょう。
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