私はエッティンガーのラウンドファスナーの財布を毎日使っています。カーフスキンのものです。
これを手にして良かったなと今は純粋に思えるのですが、購入に至るまでには結構悩みました。
長財布か二つ折りか、ラウンドジップか。ブランドもたくさんあるし、素材や色や機能性など色々調べれば調べる程、
「こんな財布もあるのかー!」と次から次に悩ます物が出てきて。
私はパッと見でどこのブランドか分かる様な財布は嫌だったんですよね。
人前で財布を出した時に、「何かよー分からんけど雰囲気あっていいな」って思われるような財布を探してて、このエッティンガーの財布にたどり着きました。
色々調べているとちょいちょい目にする
“ロイヤルワラント” “英国王室御用達” という文字。
このフレーズってよく意味は分からなくても響きや見た目が魅惑的ではありませんか?
私が田舎者だからでしょうか。特に“英国王室御用達”なんて字を見ただけで品の良さが伝わってきます。
エッティンガーはそのロイヤルワラントが授与されているということもあり、品質やデザイン性などクオリティの高さは英国王室のお墨付き。
しかしエッティンガーの財布の中でも種類は豊富にあり悩ます要素がいくつもあります。
私の決め手は、
・革の素材、質
・シンプルで気品あるデザイン
・インナーの色使い(ロイヤルパープル)
・実用性の高さ
でした。
ここではエッティンガーのラウンドファスナーの財布の使用感などをお話ししてみたいと思うので、
これから財布を買い換えようかなって方や、エッティンガーの財布の中でどれにしようか悩んでる方の参考になればと思います。
エッティンガーの財布は、人前で恥じる事なく自信を持って取り出せる財布であることは間違いないです。
エッティンガーラウンドファスナーのサイズや使用感
【サイズ】10cm × 19cm ×2.5㎝
サイズはラウンドファスナータイプとしては標準的なサイズかなと思います。
特別大きくも小さくもない感じですね。
厚みは2.5㎝。
このサイズの財布をポケットに入れるのは少しきつい感じです。
スーツの内ポケットやジーンズのバックポケットに入らないわけではないんですが、どちらも圧迫感はあります。
(スーツの内ポケットは入りますが、動きにくいしナシだと思います。)
普段バッグを持ち歩く方はいいですが、手ぶらが多い方はラウンドファスナーの財布は不向きかもしれません。
この財布のファスナーは「YKK」の刻印があります。
開閉はとてもなめらかで、一切のストレスを感じません。
「使っているうちにいつか壊れそうだな…」というファスナーって財布に限らずありますよね?
そういう不安は一切感じません。
ファスナー開閉の引き手部分はロイヤルパープル(イギリス王室カラー)で、片面だけにシルバーで「ETTINGER LONDON」の文字があります。
このロイヤルパープルにシルバーの箔押し(はくおし)がなんだかオシャレな感じしませんか?
しかしこの文字は使用していくうちに薄れていきます。私のもだいぶ薄れていますね。そのうち完全に文字は読み取れなくなりそうです。
中の様子はこのような感じです。
【札入れ×2 コインポケット×1 カードポケット×12】
ラウンドファスナータイプにしては必要最低限といった感じでしょうか。
コインポケットにマチが無いので、もしかしたら小銭が取り出しにくいと感じる方もいるかもしれません。
私はコインケースも持ち歩く為、コインポケットを使う頻度は少ないです。
ですので引き手の箔押しの文字はまだ綺麗なまま残っています。
カードポケットは12枚。片側6枚です。
カードポケットに最初入れる時には少々きつく感じると思います。
私も最初は押し込む様な感じで「せまっ!」と言いながらカードを入れていきました。
あと1ミリ大きく作ってくれればと思いもしますが、革ですのでちゃんと馴染んできて、出し入れはやりやすくなります。
私は趣味でレザークラフトを少々やるのですが、この1ミリってのが意外に難しいのです。
ミリ単位で見た目や機能性が変わってきたりもするので、このカードポケットのサイズを考えた人も革が伸びて馴染む性質を考慮してでの事でしょう。あたたかく受け入れましょう^_^
それぞれのカードポケットの後ろに、もう一つポケットがあります。
12枚で納まりきれないカードを入れたり大事な領収書などを入れたりと、使い方は人それぞれでしょう。
もちろんお札も曲げずに綺麗に納まります。
トータル的に私は容量も必要十分ですし、実用性が高いと感じます。
実際エッティンガーの中でこのサイズのラウンドファスナーの財布は、一番収納力の高い財布です。
デザインや素材
このシンプルなデザインは私とても気に入っています。
シンプルなデザインのものは飽きることがありません。流行に左右されないデザインがなんとも魅力です。
シンプルとはいえ、中を開けるとバイカラー(ツートンカラー)になっており、こういう遊び心があるところにも惹かれてしまいます。
このツートンカラーの財布ですが、今では多くのブランドがやっていますが、初めて世に送り出したのはエッティンガーだと言われています。
何だか良いですよね。元祖って感じで。色褪せない歴史がとても魅力的です。
素材についてですが、エッティンガーでは大きく分けて二つの素材の財布があります。
ブライドルレザーかカーフレザー。
私が選択したのは「カーフレザー」の財布です。
高級感は半端じゃないです。そしてとても柔らかいです。
カーフレザーは生後6ヶ月以内の子牛の革で、生まれたてなので革がきめ細かいのはもちろんの事、傷も少ないため希少価値は高いのです。
私は以前からヌメ革(サドルレザー)などの硬く、艶のある革を好んでいたのですが、このカーフレザーに触れた時はそれはもう衝撃でした。
柔らかいという表現が難しいのですが、ふわふわした肌触りといいますか、なめらかでずっと触っていたくなるような、優しい肌触りです。
カーフレザーはきめ細かいと言われますが、そのきめの細かさは、実際に見るとよく分かります。
エッティンガーの公式サイトではカーフスキン(=カーフレザー)について、アニリン仕上げでクロムなめしされたものと言っています。
どういう革なのか簡単にお話してみます。
革のなめし(「皮」を「革」にする工程)方には大きくわけて“クロムなめし”と“タンニンなめし”があります。
クロムなめし革の特徴は、柔らかく弾力性があるため傷つきにくいという特徴があります。
アニリン仕上げ=染料仕上げなのですが、染料仕上げは革の表面を隠したりしないので、革の質感はそのままで染める事ができ、革本来の表情が活かされ経年変化も楽しめます。
エッティンガーのカーフレザーは滑らかな手触り、革の質感はそのままで、耐久性や耐摩耗性を実現しているということなんですね。
とはいえ、革というのは傷はつきます。傷がつかない革は顔料仕上げで革の表面を覆い隠し(ペンキを塗るイメージ)、革本来の風合いを消してしまっています。
好みや用途で革選びはするもので、何が良いとか悪いとかはないと思います。
私は革本来の表情を楽しめ、なるべく長く美しく綺麗な状態で財布を使いたいと思っていたので、このエッティンガーのカーフレザーに惹かれてしまったのです。
紫にはどんな意味が?
ほぼ余談になりますが、私は普段着るものや小物類で紫色の物は持ってなかったんですよね。
特別避けてたわけでもないのですが、身の回りには無かったんです。
しかしこの財布を見て非常に紫色が気になり始めたんです。「どうして俺は紫に惹かれるんだろう…」と。
ちょっと調べてみると、【紫色の心理効果】として、
・想像力をかき立て感性を豊かにする
・緊張や不安を癒し穏やかな気分を与える
・心と身体の回復を促す
・勘を鋭くする
などの言葉がありました。
「あーなるほど。俺疲れてるんだね。」と妙に納得してしまいました。
確かにこのロイヤルパープルを見ると私落ち着きます。
ロイヤルパープルはロイヤルブルーとともにイギリス王室が用いる色です。古代ローマ帝政の時代から、高貴と権威の象徴として帝衣などに用いられています。
紫色は古くから高貴な色とされてきました。地位の高さを象徴する色です。聖徳太子が定めた冠位十二階では最高位の色でした。
相撲の最高位の行司が使う軍配の房の色が“紫”だということも皆さんご存知だと思います。
風水では、気高いパワーを持つ紫色を身につけておくと、社会的に出世したり、自分の地位が認められたりするようになるようです。
紫色の財布を持っていればお金が貯まるというわけではなく、自然と上層部の世界へ導かれるようになり、その結果収入が増える可能性もあると言われています。
色の感じ方は人それぞれですが、高貴とされてきた色をさりげなく使っているこのエッティンガーの財布に私は惹かれ、この財布を手にすると少し身が引き締まる思いをしています。
手入れについて
私はまだこの財布の手入れという手入れはやっていません。
たまに乾拭きを行いますが、それだけでも結構綺麗な状態を維持しています。
ただカーフレザーは繊細で柔らかいので、軽くひっかくだけでも傷がついてしまうことが多いです。
細かい傷がつかないよう気をつけて使ってはいますが、やはり傷は付きます。
しかしこの財布はそんなに傷は目立たないなという印象です。
また気をつけるべきことは「水」です。革製品全般に言えますが、水分には気をつけないといけません。
雨の日は特に気をつけるべきでしょう。もし濡れてしまったらすぐに乾いた布で擦らず優しく拭き取りましょう。
革表面のツヤがなくなってきたな、乾燥しているなと感じたら革用のクリームで油分を補うと良いと思います。
財布は結構頻繁に触ることが多いのでそこまで乾燥するということはあまりないかもしれません。
革製品は手の油分などで知らぬ間に油分を補っているものなんです。キーケースなど特にそうかもしれませんね。
過度の手入れは逆効果です。日々大事に使うことが最大のメンテナンスだと私は思います。
革の手入れ全般に言えますが、クリームなどはほんの少量で十分です。まずは少量で試し、足りないなと思ったら少量ずつ足せばいいと思います。油分を多く与えるとカビの原因にもなります。気をつけましょう。
最後に
このエッティンガーの財布を手にしてからは、人前で財布を出す事に全く抵抗はなくなりました。
ツートンカラーでありながら派手さは感じられず、シンプルで飽きのこないデザインです。
また、例えばですが、コンビニのレジなどは素早く立ち去りたくないですか? 後ろに並んでる人たちが気になりませんか?
そんな時でも、ラウンドファスナーの財布ならば、中身も取り出しやすいですし、お釣りやレシートもとりあえずすぐにぶち込めます。
会計をスムーズにでき、収納に優れ実用的なんです。
財布は意外と人に見られているものなんですよね。
質が良く、さりげなく気品があり、落ち着きのある財布をあなたも一度試されてはいかがでしょうか。
カーフスキンの最高級の良さを体感してみてください。
フォーマルな場でもカジュアルな場でもこの財布はきっと活躍するでしょう。