コストコで人気のみすじステーキ。
ただ焼くだけでは「固い」「中まで火が通らない」と失敗しやすい部位です。
本記事では厚み別の焼き方・火加減・保存術を徹底解説。ジューシーで柔らかく仕上げるコツを知れば、家庭でもプロ級のみすじが楽しめます。
コストコのみすじステーキ|厚み別の焼き加減と時間目安
コストコで購入できるみすじステーキは、塊肉ならではのボリューム感と濃厚な旨味が魅力です。
ただし、厚みによって火の通り方や仕上がりが大きく変わるため、適切な焼き加減と時間を知っておくことが美味しさの決め手になります。
ここでは「2cm厚」「3cm厚」のケースに分けて、さらに失敗を防ぐリバースシア(低温調理+仕上げ焼き)の方法も紹介します。
家庭のフライパンでも再現できるので、ぜひ参考にしてください。
2cm厚のみすじをミディアムレアに仕上げる方法
コストコのみすじは厚みが2cm前後のステーキカットが多く見られます。ミディアムレアでジューシーに仕上げたい場合は、以下の手順がおすすめです。
- フライパンを強火でしっかり予熱し、表面にこんがりとした焼き目を付ける(片面1分ほど)。
- 火を中火~弱火に落とし、片面をさらに1分半~2分焼く。
- トングで側面も軽く焼き、全体を均一に加熱。
- 焼き上げたらアルミホイルに包んで3~5分休ませる。
この流れで中心温度は約55℃前後となり、外は香ばしく、中は赤みを残した理想的なミディアムレアに仕上がります。
3cm厚のみすじをジューシーに焼くコツ
3cm以上の厚切りみすじは、表面だけ焼くと中が生過ぎる/外が焦げるという失敗が起こりやすい部位です。そのため、火加減の工夫が必要です。
- まず強火で30秒〜1分ずつ両面を焼き、肉汁を閉じ込める。
- その後、弱火に落として片面3〜4分ずつじっくり加熱。
- 側面も忘れずに焼き、アルミホイルで5〜7分休ませる。
休ませの時間をしっかり取ることで余熱で中心までじんわり火が通り、硬くならずに仕上がります。目安としては中心温度が58〜60℃程度で、肉の赤みがほんのり残り、ジューシーさが際立ちます。
リバースシアでコストコみすじを失敗なく仕上げる
さらにワンランク上を狙うなら、リバースシア(Reverse Sear)という方法がおすすめです。これは「低温でじっくり火を通した後、最後に高温で表面を焼く」手法で、プロのステーキ店でも採用されています。
- オーブンを110〜120℃に設定し、みすじを中心温度50℃程度までゆっくり加熱。
- 取り出したらフライパンを強火で熱し、表面を30秒〜1分ほど香ばしく焼き上げる。
- 数分休ませてからカットすると、均一にピンク色で肉汁を閉じ込めた仕上がりになる。
この方法なら、厚切りでも中まで均一に火が入り、外側はカリッと香ばしいという理想のステーキが完成します。
家庭用のオーブンや低温調理器を活用すれば、コストコみすじをお店レベルに格上げできます。
コストコでみすじのステーキ肉買ってきたんやけどめちゃくちゃ分厚い😅 pic.twitter.com/3ZzoEdwcqA
— ねね@誤字脱字王 (@nechu9) November 20, 2022
コストコみすじの下処理|筋・膜の取り方と常温戻し
コストコのみすじはアメリカンビーフらしい大きなブロック肉で販売されることが多く、そのまま焼くのではなく下処理をするかどうかで食感が大きく変わります。
特にみすじは部位の中央に太いスジが通っているため、処理をしないと硬さや噛み切りにくさの原因になります。ここでは、購入後にやっておきたい「切り分け方」「ドリップ処理と常温戻し」「筋感を和らげる切り方」の3ステップを紹介します。
ブロック肉のみすじを切り分ける手順
コストコのみすじは大きな塊で売られるため、まずは用途別に切り分けることが大切です。
- 表面に付着している余分な脂身や銀色の膜(スジ膜)を包丁で丁寧に削ぐ。
- 中央に走る太いスジに沿って2つのパートに分割する。
- 厚切りステーキ用、焼肉用の薄切り、煮込み用など料理に合わせて切り分ける。
筋を境に分けると、部位ごとの特徴が活き、「ステーキに適した柔らかい部分」と「煮込みで旨味を発揮する部分」を無駄なく使い分けられます。
ドリップ拭き・常温戻し・塩加減のポイント
冷蔵庫から出したばかりのコストコみすじは、表面にドリップ(血のような液体)が出ています。これをキッチンペーパーでしっかり拭き取ることで、臭みや水っぽさを防ぎ、焼き目もきれいに付きます。
また、肉をすぐに焼くのではなく常温で20〜30分戻すことが重要です。冷えたまま焼くと表面だけ加熱されて中が冷たいままになり、硬く仕上がってしまいます。
さらに塩加減も味を左右します。目安は肉重量の約1%。早めに振ると浸透して旨味が増し、焼く直前に振れば表面が香ばしく仕上がります。用途や好みに合わせて使い分けるのがポイントです。
筋感を和らげる切り方の工夫
みすじは「柔らかい赤身」といわれる一方で、スジを処理しないと噛み応えが強くなります。そのため繊維の方向を意識したカットが欠かせません。
- 繊維を断ち切るように直角にスライスすると、食感が柔らかくなる。
- ステーキ用に厚切りする場合は、筋を避けてブロックを分割してから切る。
- 焼肉用なら薄めにスライスして筋の存在を目立たなくする。
特にステーキにする場合、中央のスジを残さないことが大切です。筋をきちんと処理して繊維をカットするだけで、同じ肉とは思えないほど食感が変わるので、ひと手間かける価値があります。
フライパンで美味しく!コストコみすじの基本の焼き方
コストコのみすじはグリルやオーブンでも美味しく焼けますが、家庭で一番手軽に調理できるのがフライパンです。火加減や仕上げの工夫次第で、専門店のような香ばしさとジューシーさを再現できます。
ここでは強火→中火での焼き方とバター醤油仕上げ、白ワインで香りを引き出す方法、そして厚手フライパンや油選びのポイントを解説します。
自宅で「外はカリッ、中はジューシー」なみすじを楽しみたい方は必見です。
強火→中火での焼き方とバター醤油仕上げ
まず基本は強火で焼き色を付け、中火で火を通す二段階加熱です。
- フライパンを強火でしっかり予熱し、油をひいてから肉を置く。
- 片面を1分〜1分半程度焼き、しっかり焼き目を付ける。
- 裏返したら中火に落とし、2〜3分かけて火を通す。
- 仕上げにバターと醤油を加えて香ばしく仕上げる。
このときバターは焦げやすいので、仕上げ直前に加えるのがコツです。醤油をフライパンの鍋肌に垂らすことで香ばしい香りが広がり、お店のようなバター醤油ステーキに仕上がります。
白ワインで香りと柔らかさを引き出す方法
みすじをさらに美味しくする裏ワザが白ワインを使った仕上げです。肉を焼いた後に白ワインを少量加えることで、アルコールが肉の臭みを飛ばし、酸味が肉を柔らかくしてくれます。
- 片面を焼いた後、フライパンに白ワインを大さじ2〜3加える。
- アルコール分を飛ばすように中火で1〜2分煮立たせる。
- その蒸気で肉全体がしっとり仕上がり、香りも豊かになる。
白ワインとバターを組み合わせれば、簡単にレストラン風のソースが完成。赤身の旨味と爽やかな酸味が相性抜群で、普段の食卓が一気にグレードアップします。
厚手フライパンと油選びのポイント
フライパンの種類や油の選び方も、みすじの仕上がりを大きく左右します。
- 厚手の鉄フライパンやステンレス製は蓄熱性が高く、表面をカリッと焼ける。
- テフロン加工のフライパンなら扱いやすいが、火力を強めにして焼き色を意識すると良い。
- 油はクセの少ないサラダ油や米油がおすすめ。香りを足したい場合はオリーブオイルを使うと風味が増す。
また、油を入れる量は少なめでOK。肉自体の脂が出てくるため、油をひきすぎるとベタつきの原因になります。フライパン選びと油の工夫だけで「家庭の焼き」から「専門店の焼き」へと変わるので、ぜひ試してみてください。
コストコみすじの味付け・アレンジレシピ
コストコのみすじは赤身ならではの濃い旨味が特徴で、調味料やソースの組み合わせ次第で幅広い料理にアレンジできます。
シンプルな塩コショウだけでも美味しいですが、和風ソースやポン酢、味噌漬けなどの味付けをすることで、さらにバリエーションが広がります。
ここでは「和風アレンジ」「下味冷凍での時短メニュー」「焼肉・ローストビーフ用の火入れ」まで紹介します。
和風ソース・おろしポン酢・わさび醤油アレンジ
あっさりと食べたいときにおすすめなのが和風アレンジです。脂が少ないみすじには、さっぱりとした調味料が良く合います。
◆みすじステーキのおろしポン酢
- みすじステーキを好みの焼き加減に仕上げる。
- 大根おろしをたっぷりのせ、ポン酢を回しかける。
- 仕上げに刻みネギや柚子胡椒を添える。
◆わさび醤油ステーキ
- 焼き上げたみすじをスライスする。
- 醤油大さじ2+わさび小さじ1を混ぜたタレに軽くくぐらせる。
- 赤身の旨味とわさびの辛みが調和し、大人向けの味に。
和風アレンジは、ご飯との相性が良く、さっぱり食べたいときに最適です。
味噌漬けや下味冷凍で簡単時短メニュー
コストコのみすじは量が多いので下味冷凍しておくと便利です。調味料を絡めて冷凍しておけば、解凍後すぐに焼くだけでメイン料理が完成します。
◆みすじの味噌漬け(冷凍保存可)
- 味噌大さじ3、みりん大さじ2、砂糖小さじ1を混ぜる。
- みすじを漬け込み、ラップで包んで保存袋へ。
- 冷蔵で1〜2日漬け、冷凍なら約3週間保存可能。
- 焼くときは味噌を軽く拭き取り、中火で両面を香ばしく焼く。
◆ガーリック醤油下味冷凍
- 醤油大さじ3、酒大さじ1、にんにくすりおろし小さじ1を混ぜる。
- みすじを漬け込み、冷凍保存。
- 解凍後に焼くだけで香ばしいガーリックステーキに。
この方法なら、忙しい日の夕食や弁当用にも時短で対応できます。
焼肉用・ローストビーフ用に使うときの火入れ
コストコみすじはステーキだけでなく、焼肉やローストビーフにも活躍します。
◆焼肉用スライス
- 筋を取り除いた部分を薄くスライスする。
- 焼肉のタレや塩ダレで下味を付ける。
- 強火でサッと焼き、柔らかさをキープ。
◆ローストビーフ
- 塩コショウを全体にすり込み、フライパンで表面を焼く。
- オーブンを120℃に設定し、中心温度が55℃程度になるまで加熱。
- アルミホイルで包んで休ませる。
- 均一なピンク色でジューシーなローストビーフが完成。
このようにアレンジを工夫することで、ステーキ以外の幅広い料理にも活用できるのがコストコみすじの魅力です。
コストコみすじの保存・解凍・再加熱方法
コストコで購入したみすじは、分量が多く一度に使い切れないこともありますよね。
そこで大事なのが、適切な保存法と上手な再加熱です。
ここでは「小分け冷凍」「安全な解凍」「ジューシーさを復活させる再加熱」「よくある失敗の原因とその対策」にフォーカスして、最後の一切れまで美味しく食べ切る方法をご紹介します。
小分け冷凍と安全な解凍のやり方
みすじをそのまま冷凍すると、霜が付いたり乾燥して品質が落ちる可能性があります。おすすめは一食分ずつ小分けして冷凍する方法です。
- ステーキ1枚分(または焼肉用数枚)ずつラップで包み、空気をしっかり抜いて冷凍用保存袋へ。
- フリーザーバッグの上層に「日付+内容」を記載しておくと、解凍忘れや使い忘れを防げます。
- 解凍は冷蔵庫でゆっくりが基本。24時間以上かけて低温解凍すれば、ドリップの出方を最小限に抑えられます。
この方法なら、肉の鮮度や食感をほとんど損なわずに保存できるため、忙しい日でも美味しく調理できます。
再加熱でジューシーさを戻すコツ
冷凍・解凍後のステーキを再加熱する際、しっかりと工夫すればほぼ焼きたてのようなジューシーさを再現可能です。ポイントは「低温→高温」で段階的に温める」手順。
- 弱火~中火でまず中心からゆっくり加温し、内部を温める(目安:中心温度が約50℃まで)。
- 温まったら火を強め、外側をカリッと焼く。
- 最後にバターやジュースを少量絡めてから一度休ませると、肉汁が再び内部に戻り、うまさが復活します。
この再加熱のひと手間で、冷凍前と同等の柔らかさとジューシーさを引き出せます。
固くなる・臭みが出る失敗の原因と対策
再加熱の際に肉が固くなったり、臭みを感じるといった失敗を避けるには、その原因を理解して対策を取ることが大切です。
- 加熱しすぎ:中心が90℃以上になってしまうと、タンパク質が固まりやすくなります。中心温度は60〜65℃を目安に。
- ドリップ処理不足:表面の余分な水分を拭かないと加熱中に臭みの元になる。また、焼き目がぶよっとなって美味しくありません。
- 急速解凍:電子レンジや流水で急いで解凍すると、食感と味に悪影響が出やすいです。ゆっくり冷蔵解凍を優先しましょう。
これらのポイントを意識するだけで、最後の一口まで満足感のある仕上がりになります。
まとめ|コストコみすじを美味しく楽しむポイント
コストコのみすじは、下処理・火加減・保存方法を工夫することで、家庭でも驚くほどジューシーに楽しめます。
厚みに応じた焼き方やリバースシア、和風や味噌漬けのアレンジ、さらに小分け冷凍と再加熱のコツを押さえれば、最後の一切れまで美味しさをキープできます。
ぜひ今回紹介したポイントを実践し、コストコみすじを食卓の主役として存分に味わってください。