「万年筆を男性にプレゼントしたい」そう思っても、「自分は万年筆を使ったことがないからよくわからない!」
万年筆を使ったことない人にとっては、メーカーや、種類が多すぎて、何を選べばいいかわからない。そんな悩みがありますよね。
万年筆というのは、ものによっては、何十年と使える筆記具です。贈り物とはいえ、相手に気に入ってもらい、何年も飽きずに使ってもらえたら、こんなにうれしいことはないですよね。
男性は、自分が使う「モノ」に対して無駄にこだわりがあったり、歴史あるものが好きだったり、若干面倒です。ましてや本物志向の方だったりすると、超面倒です。
本物志向の方には、何を贈っても、心から喜んでもらえているか本当に心配になりますよね。
そこで今回は、初めて万年筆を手にする、本物志向の方も納得できる万年筆を、ご紹介します。
長く使ってもらうためには、人前で使うときに、さりげなく魅せることのできる、定番の万年筆であることも大事です。
定番だからこそ、さりげなく、長く、気軽に使い続けることができます。
海外のメーカー、国内のメーカーそれぞれ定番のいくつかをご紹介しますので、参考にしてみてください。
海外メーカー 定番おすすめ万年筆
海外メーカーの、定番かつおすすめ万年筆をご紹介します。
その前に、、、
万年筆のペン先では、EF(極細)、F(細字)、M(中字)、など字幅の種類があります。
海外メーカーの万年筆は、国内メーカーの万年筆よりも若干字幅は太いです。
海外製 EF(極細字)=国産 F(細字)という具合です。
海外メーカーの万年筆で、手帳に書き入れることが多い場合は、EF(極細)を選びましょう。手帳など、細かく小さい字を書くことが少ないならば、Fで良いと思います。
「よくわからない!」という場合は、EFにしましょう。実際EFは人気があり、その理由として、日本語、特に漢字を書く際に、字がつぶれにくいということがあげられます。
ウォーターマン カレン ブラック・シーGT
『ウォーターマン』は、1883年にルイス・エドソン・ウォーターマン氏が、世界で初めて毛細管現象を利用して万年筆を誕生させたことに端を発する高級筆記具ブランド。
現在の万年筆では当たり前の、「毛細管現象」を利用した万年筆を作ったのが、ウォーターマンなんです。
そんなウォーターマンの万年筆の中からのおすすめは、「カレン」。
海面をすべり行く、船の舳先(へさき)からインスピレーションを受けたデザイン。このカレンに代表されるように、なめらかな流線型のフォルムは、近代的で、エレガントなデザインの万年筆といえます。
また、1905年、日露戦争終結のポーツマス条約の調印につかわれたのは、ウォーターマンの万年筆なんですね。こんな歴史があるのも、男性の心をくすぐります。
パーカー デュオフォールド クラシック ブラックGT センテニアル 万年筆
パーカーという名は、ボールペンでもよく耳にするのではないでしょうか。
パーカーは、英国王室御用達(ロイヤルワラント)の称号を持つ、フランスの筆記具ブランドです。
パーカーの万年筆で、定番といえるおすすめの万年筆は、「デュオフォールド」。1921年の誕生以来、王道を突き進むデザイン性と機能性の融合は、パーカーの栄えある伝統を代表する、気品あふれる万年筆です。
デュオフォールドのペン先は、クルミのチップを使い、56時間かけて磨きをかけています。ひとつひとつの部品が、最高の書き味を実現するために、注意深く手作業で組み立てられています。
また、パーカーと言えば「矢羽クリップ」。
『未知への挑戦や新たな可能性を探し求めるなど、志を抱く人々の道しるべでありたい』
そんな想いが込められた矢羽の形をしたクリップは、一目でパーカーのものとわかります。
ペリカン スーベレーンM400
ペリカン社は、老舗万年筆ブランドとして知られています。
その老舗ブランドの中から、特におすすめなのが、スーベレーンM400。
スーベレーンとは、ドイツ語で“優れもの”という意味。
そして何と言ってもペリカンの魅力は、そのボディにほどこされた、デザイン性の高さです。
一目でペリカンとわかる特徴的なストライプ模様も、人気の秘訣です。またクリップは、ペリカンのくちばしの形をしており、胸ポケットにさしていても、ペリカンだとわかります。
M400は、実用的なサイズで、胸ポケットにも手帳のなかにも収納できます。使う人を選ばない、まさにすぐれもの。
スマートで軽く、書き味は爽快でなめらか。
さりげなく小さいモデルですが、高級品。存在感抜群な万年筆です。
モンブラン マイスターシュテュック ル・グラン 146 ブラック
モンブランは、ドイツの筆記具メーカー。日本では一番知られてるかもしれません。
ブランドのシンボルである白い星型のマークは、アルプス最高峰のモンブランの頂を覆う、雪をイメージしています。
代表作、マイスターシュテュックのペン先には、モンブランの標高である、4810の数字が刻まれています。マイスターシュテュックとは、ドイツ語で傑作という意味。
モンブラン独自の黒い樹脂レジンに、金、プラチナのトリムをほどこしたシンプルなデザインは、まさに男性を虜にする逸品。
マイスターシュテュック146は、149よりもやや柔らかめとされる心地よい書き味。完璧で隙のないデザイン、計算され尽したボディバランスは、飽きずにいつまでも使い続けることができるでしょう。
マイスターシュテュックは、あの松本清張も愛用していました。
アウロラ オプティマ 996
アウロラは、イタリアで最初の万年筆メーカー。「アウロラ」の社名の意味は、『黎明(れいめい)』
イタリアのメーカーらしく、カラフルなところが特徴。
マーブル調のその姿は手作りなのです。、アウロロイドとよばれる、アウロラ特製樹脂のブロックを切りだし、棒状にしてから削り出して、中をくり抜き、キャップや胴軸の形状にし、ペン先、ピストン、クリップなどを取り付けて1本の製品にします。
1本1本手作り以外では作り出せない、そして世界に一本たりとも全く同じ模様のものはなく、すべてがオンリーワンの万年筆。
独自のリザーブタンク付きピストン吸引式を採用しているので、一度インクが切れてからもA4用紙で1~2枚は書き続けることができます。
国内メーカー 定番おすすめ万年筆
ここからは、国内メーカーの定番かつおすすめの万年筆をご紹介します。
国内産の万年筆で共通していることは、なんといっても、漢字が書きやすいということです。
とめ、はね、はらい、が書きやすく、細かな漢字を書いても字がつぶれにくいです。
プラチナ万年筆 #3776センチュリー
プラチナ万年筆といえば、世界で初めてカートリッジ式万年筆を販売したメーカーです。当時のキャッチコピー、「インク瓶よさようなら」は業界に衝撃を走らせました。
万年筆を普段使わない方は知らないことかもしれませんが、万年筆のインクは、乾くのです。たとえキャップをしていたとしても、使用しなければインクは内部で乾いて、固まってしまうものなのです。3 ~ 6 ヶ月使用しないと、乾燥して書けなくなるものもあります。
しかし、プラチナ万年筆はインクの乾燥を防ぐ「スリップシール機構」を組み込んだキャップを開発し、およそ2年間放置していても、インクが固まることはなく、すぐさま筆記できるのです。素晴らしいものを開発してくれました。
そんなプラチナ万年筆でおすすめなのが、#3776センチュリー。
#3776は1978年に登場。改良が重ねられ、2011年、フルモデルチェンジした「#3776 センチュリー」が発売されました。
#3776の名称は、日本最高峰の品質を目指し、富士山の標高を表わす数字にちなんでつけられたものです。その名にふさわしい仕上がりだと私は感じます。
パイロット エラボー
筆記用具業界をリードしたいという思いから、英語で、水先案内人という意味の「パイロット」と社名を決めたメーカー。
万年筆の国内シェア1位を誇り、知名度も高く、ご存じの方も多いと思います。
パイロットからのおすすめは、1978年に誕生した「エラボー」。
「日本の文字を万年筆でも美しく書きたい。」という思いからつくられた万年筆です。
そもそも万年筆は、欧米の、横書きの文化の中で生まれた筆記具です。筆記体を書くには適しているでしょう。
そして日本の文字は、もともと毛筆で縦書きするものです。
万年筆で、漢字の、“とめ”や“はらい”を美しく表現するためには、毛筆特有の筆圧をかけなくてもゆるやかにしなる筆先が必要でした。
日本の文字を表現するのにふさわしいペン先に仕上がった、パイロットのエラボー。
書き味は、インク瓶にペン先をつけて使用する“つけペン”の書き味を参考にしたといわれています。
柔らかいのにこしがあるペン先で、
“とめ”、“はね”、“はらい”も美しく書くことができる、エラボー。日本語を書くのに適した万年筆です。
習字の心得がある人は、とても上手に書けるかもしれません。
セーラー万年筆 プロフィットスタンダード
セーラー万年筆は、国内で最初に万年筆を製造した、老舗中の老舗。
職人がもつ高い技術によってつくられるペン先。そのペン先が生み出すなめらかな書き味が最大の特徴です。
プロフィットは、セーラー万年筆を代表するモデル。丸みを帯びたフォルムは、まさに万年筆の王道デザイン。
まとめ
海外メーカー
- ウォーターマン カレン
- パーカー デュオフォールド
- ペリカン スーベレーン
- モンブラン マイスターシュテュック
- アウロラ オプティマ
国内メーカー
- プラチナ万年筆 #3776
- パイロット エラボー
- セーラー万年筆 プロフィットスタンダード
例え万年筆を初めて手にする、本物志向の男性でも、これらの中のどれを選んでも、うなること間違いありません。
定番のものは、どんなシチュエーションでも絵になります。
ここで紹介した万年筆は、すべて「金」のペン先です。きっと長くつかえることでしょう。
あなたが自信をもって、男性に万年筆を贈れるよう参考になれば幸いです。
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