お気に入りの万年筆やペンを手にしたら字を書きたくなりませんか?そして、
「綺麗な字を書けるようになりたい」
そう思いますよね。
白い紙と万年筆を用意して、「さぁ練習だ!」といっても何から練習したらよいのか悩んだりしませんか?
そんな時は、
「三日人口」
という文字を練習してみましょう。
漢字はおよそ5万字ほどあると言われています。しかしどの字も、
「横の線」「縦の線」「斜めの線」で成り立っています。
「三日人口」という4つの文字にはあらゆる漢字に応用できる基本的なルールが全部含まれています。
これをマスターして美文字を、いや、個性を発揮させちゃいましょう!
「三日人口」を書いてみましょう
まずは書いてみましょう。
私も書いてみました。まだまだです。お手本にはなりませんね。
私は二つ書きました。右が「楷書」。左が「行書」。
今回は右の「楷書」についてお話します。
「三」でヨコ線 3~5度の角度を練習
☆ポイント①
横線は少し右上がりに書くのが大人っぽいです。
しかし右上がりの角度が強すぎると主張が強くなりすぎます。角度は3~5度の範囲で。
☆ポイント②
3本の横線の間隔(スキマ)は均等に。
☆ポイント③
一番長い線はカーブさせる。
「日」でタテ線 90度の練習
縦、横の線がはなれたりしていませんか?角の部分が丸くなったりしてませんか?丸文字風は、雑に書いた感じがひと目でわかってしまいます。
また全部の線がくっついていませんか?この場合はちょっと窮屈ですよね。
☆ポイント①
横線から縦線に移る角はしっかり止める。
☆ポイント②
縦線は90度に真っ直ぐ。
☆ポイント③
三方か四方に囲まれるヨコ線は、右端をタテ線からやや開けてスキ間をつくる。
こうするときれいに見えます。
「人」で斜めの線(1)45度の練習
「人」は互いに支え合う形をしてます。縦に長い「人」も横に広がっている「人」も、
安定感に欠けますよね。
脚が長くても短くても支え合えません。
☆ポイント①
それぞれの線が45度になっている形が安定感がある。
☆ポイント②
右側の支える線の位置は、5対5の位置。(左のはらいの真ん中の位置から右のはらいを書く)
☆ポイント③
右のはらいは、“止めて、はらう”を意識する。
「口」で斜めの線(2)70度の練習
最後は「口」。
これまでの、横の線は3~5度の角度で右上がり、斜めの線は45度。
この原則にあてはめると、横線はいいですが、斜めの線45度はちょっとおかしいですよね。
45度以外にも適切な角度があります。それが70度です。
☆ポイント
斜めの線は、70度という角度がふさわしい字もある。
おわりに
どうですか?
これを読む前に書いたものと、読んだ後に書いたものとでは随分“イイ字”になりませんでしたか?
私はこの原則(ルール)を知って悪筆がかなり改善されました。
お手本の本を手元において練習するのも良いですが、このようにルールに従って、
少しだけ自分の字を手直しすることで、アジのあるあなたらしい、あなたにしか書けない美しい文字が生まれるのではないかと思います。
お気に入りの万年筆を眺めながら字を書くのって楽しくて時間を忘れてしまいますよね。
たくさんの字を書いて、良い字が書けるようになりたいですね。
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