ギターを弾く方なら、ティアドロップ型のピックはご存じかと思います。
そのピックの丸い方、つまり尖っていない部分でギターを弾いたことありますか？
私はですね、ピックの丸い方を使って弾くという発想なんか全くなかったです。
そんな弾き方をしている人が存在していたなんて知った時は、衝撃でした。
きっかけは、“スティーヴィー・レイ・ヴォーン（Stevie Ray Vaughan）”というギタリストでした。
彼のギターサウンドが好きになり、調べていくうちに、彼がティアドロップ型のピックの丸い方で弾いているということを知ったんです。
早速試してみたら、丸い方で弾くギターサウンドに酔いしれてしまって、それ以来私はずーっとピックの丸い方で弾いています。
基本は大事かもしれません。
ですが、例え初心者の方でも、丸い方で弾きたいと思うならば、それもアリなんじゃないかと思います。
スティーヴィー・レイ・ヴォーンに憧れてギターを手にした方もいると思いますし、好きなギタリストのサウンドに少しでも近づきたいと思うのは当然ですよね。
そうやって色々試していくうちに、「自分の音、自分にしか出せない音」というのが出来上がっていくものだと、思っています。
ピックの丸い方で弾くという事も、その自分の音の構成要素としてあってもいいのではないかと思いますし、音の幅も、可能性も広がります。
教科書通りじゃなくても、自分が心地良く演奏できる事が一番大事だと感じます。
ですので試してみて「アリかも！」と少しでも感じたら迷わず練習してみてください。
丸い方で弾くとどんな音？
ティアドロップ型の丸い方（尖ってない方）で弾くとどんなサウンドが得られるでしょうか。
音を文字で表現するのは難しいのですが、私の印象は、
“丸い音” “柔らかい音” “太い音” “優しい音”
という感じです。
実際弾いてみると分かると思いますが、「尖っていない」という印象はあるのではないでしょうか？
また、指で弾く音に近い感じもしませんか？
もしあなたが上の４つの音が欲しいと思っているなら是非丸い方で弾くのを試してみてください。
ピッキングの強弱、ピックアップの位置（フロントorセンターorリア）、弾く位置、によって違いはあれど、普通に尖った方で弾くよりも、丸く、柔らかく、太く、優しい音が得られやすくなると思います。
弾きやすさは？
弾きやすさはどうでしょうか。
最初は違和感があるかもしれませんが、私の場合は「弾きやすい！」というのが最初の印象でした。
ピッキングする時の、引っ掛かる感じが全くないのですごく気持ち良かったです。
またピックがずれにくいと思います。
丸い方で弾くには、ピックを横向きに持つので、ほんの少しピックを持つ面積が広くなるからでしょう。
慣れてしまえば特に弾きにくいと思うこともなく、早いフレーズを弾くにしても問題ないですし、むしろ引っかかりもなくスムーズに弾けるというのが私の印象です。
逆アングルになりやすい！？
私がティアドロップ型のピックを普通に使っていた頃は、順アングルで弾いていました。
逆アングルで弾くのは難しく感じていましたし、逆アングルは弾きにくいなぁ、という印象でした。
しかしティアドロップ型の丸い方で弾くようになってからは、いつの間にか、ホント、いつの間にか、逆アングルで弾いていることに気付きました。
実際試してもらうと分かると思いますが、丸い方で持って順アングルで弾くと、すごく“スカスカ”感があって、しっかりとした音が出ないんです。
ですので、しっかりアタック感を出そうとしたら、自然と逆アングルになってしまうんですね。
視点を変えてみると、逆アングルで弾けるようになりたいと思う方は、丸い方で弾いてみるのもありかもしれません。自然と逆アングルで弾けるので、良い練習になりそうな気がします。
最後に
今まで丸い方で弾くことがなかった方には一度是非試して欲しいです。
両方使いこなせれば、サウンドの幅も大きく広がります。
こんな言い方はあまりよくないのかもしれませんが、丸い方と尖った方では、間違いなく音は違うのですが、 聴いているお客さんなどは、そんな細かい音の違いなんか気にしていないと思います。
気にしているのはギターを弾いている人だけじゃないのかな、と。
私が一番大事だと思うことは、ギターを弾く本人がどれだけ気持ち良く弾けるかという事だと思っています。
演奏する本人が、気持ち良い音を出せて、音に酔いしれていれば、間違いなくそれは聴く人に伝わります。
「楽しそう！！」「聴いていて楽しい！！」
そう思ってもらえたらやっぱり嬉しいですよね。
自分が楽しく演奏するための一つの手段として、こんな方法もある、というお話でした。
私は間違いなくティアドロップ型の丸い方で弾くことを始めてからギターがより楽しくなりました。
(ピックをこのように挟んでいる人は丸い方で弾く人です(^^))
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