“ Half Step Down Tuning”
このような文字を、ギターのスコア等で見かけたりすることもあるかと思いますが、初心者の方は何だろう?と思ったりするかもしれません。
私も最初は何のことだかわかりませんでした。
“ Half Step Down Tuning”は、”チューニングは、半音下げですよ。”ということです。
ギターのチューニングには、レギュラーチューニングとそれ以外のチューニングがあります。
ここでは、半音下げチューニングのやり方についてお話します。
簡単に言えば、レギュラーチューニングの解放弦の音を、すべて半音下げるってだけの話なんですけどね。

これを、↓ のようにチューニングするだけ

♭(フラット)は、半音下がる。♯(シャープ)は、半音上がる。
半音下げチューニングのやり方
普段使っているチューナーを用意しましょう。
現在色々な種類のチューナーがあり、表示も色々あるかと思いますが、二つの方法があります。
①チューナーを半音下げに設定し、レギュラーチューニングと同じようにする
②クロマチックでチューニングする
チューナーを半音下げに設定する
チューナーを半音下げに設定します。
チューナーにより設定の仕方は違うと思いますが、チューナーの画面内に ♭ の記号が表示されるボタンがあると思います。
ボタンを押すと、押した回数だけ♭が増えていき、ある回数を過ぎると元に戻ります。
そのボタンを押して画面内に♭の数が一つの状態にします。
あとはレギュラーチューニングの時と同じようにチューニングを行えば、半音下げになっています。(例えば、画面上にEと表示されていても、実音は半音下がったE♭になっている)
クロマチックでチューニングする
クロマチックとは、半音階という意味です。
クロマチックチューナーでは、1オクターブに含まれる12の半音全てのチューニングができます。
クロマチックでチューニングするには、まず、レギュラーチューニングでの、6弦から1弦までの開放音を、覚えておかなければなりません。
レギュラーチューニングの場合、太い弦の方から、
6弦 | E |
5弦 | A |
4弦 | D |
3弦 | G |
2弦 | B |
1弦 | E |
チューナーにもよりますが、これを知らなくてもチューニングできてしまうので、案外覚えていなかったり、あいまいになっている人もいるのではないでしょうか。
まずはこれをきちんと頭に入れておきましょう。普段のチューニングから、クロマチックでチューニングすると自然と覚えていけます。
これを覚えておくと、半音下げも簡単です。
6弦の解放弦Eを半音下げて、「E♭」にすればよいだけです。
半音下げチューニングの場合、太い弦の方から
6弦 | E♭(もしくはD♯) |
5弦 | A♭(もしくはG♯) |
4弦 | D♭(もしくはC♯) |
3弦 | G♭(もしくはF♯) |
2弦 | B♭(もしくはA♯) |
1弦 | E♭(もしくはD♯) |
このように画面に表示されるようにチューニングを行えば、半音下げチューニングの完成です。
私は結構頻繁にレギュラーと半音下げを行うので、慣れてしまえば、クロマチックでチューニングできた方が早いです。
異名同音について
異名同音とは、簡単にいえば、「違う名前で、同じ音」ということです。
上の表で、「E♭(もしくはD♯)」とありますが、E♭=D♯。つまり同じ音です。
ピアノの鍵盤を頭に浮かべると、ピンとくるのではないでしょうか。

例えば、レとミのあいだの黒鍵は、「レの半音上がった音」でもあり、「ミの半音下がった音」でもあります。
ちなみに、黒鍵がないところ、「ミとファ」、「シとド」は、半音の関係です。たとえば、ファを半音下げたら、ミになるということですね。
チューナーによりますが、#と♭の混合で表示される場合と、#表示で統一されている場合とがあります。異名同音に注意してチューニングしましょう。
レギュラーチューニングしかできないチューナーの場合
レギュラーチューニングしかできないチューナーもありますが、その場合は、
6弦 | 1フレットを押さえて弾いた時に「E」 |
5弦 | 1フレットを押さえて弾いた時に「A」 |
4弦 | 1フレットを押さえて弾いた時に「D」 |
3弦 | 1フレットを押さえて弾いた時に「G」 |
2弦 | 1フレットを押さえて弾いた時に「B」 |
1弦 | 1フレットを押さえて弾いた時に「E」 |
になるようにそれぞれすれば、開放弦ではE♭-A♭-D♭-G♭-B♭-E♭ になって、半音下げチューニングの完成です。
ピッチシフターを使って半音下げにする方法もある
ピッチシフターとは、音程を自由に変えることができるエフェクターです。
このエフェクターを使えば簡単に半音下げにすることができます。
しかし音色は変わってしまうので、音質が気にならないようであれば、ピッチシフターを使うのが一番楽で早い方法ですね。
私は使わない派です。面倒でもペグを回して半音下げます。
その他変則チューニングについて
ここまで半音下げについて話してきましたが、変則チューニングを大きく区分すると、3種類あります。
参考までに書いておきます。
①ダウンチューニング
すべての弦=6本とも下げます。
(例えば、全弦半音下げ、全弦1音下げ、全弦1音半下げ、全弦2音下げ、など。)
②ドロップチューニング
第6弦(E音)のみを下げます。
(例えば、ドロップDなら第6弦を1音下げ。ドロップCなら第6弦を2音下げ。)
③オープンチューニング
すべての開放弦で、和音コードが鳴るようにします。
(例えば、オープンDチューニングは、すべての開放弦6本で、Dコードが鳴らせます。
オープンGチューニングは、すべての開放弦6本で、Gコードが鳴らせます。)
オススメのクリップ式チューナー
私が何年も買い換えることなく使い続けているチューナーが、BOSSのクリップ式チューナーです。
かなり丈夫で長持ちしています。他のクリップ式に比べ壊れにくい構造ですし、視認性もバッチリです。
シールドに繋ぐ手間もないので、面倒くさがりな私には最適なアイテムです。
もちろん上記の方法で簡単に半音下げチューニングもできます。
「何を使えばいいかよくわからない」という方は、まずコレを試してみてはどうでしょうか。
最後に
どうでしたか?そんなに難しくはなかったでしょう。
半音下げの雰囲気は私大好きなんですよね。なんかゆる~い感じが好きなんです。
ハーフチューニングでの良い曲はたくさんあるので、是非挑戦してください!
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